桑折町長に現職・高橋宣博氏 新人・斉藤氏に2089票差で4選

 
4選を果たし支持者らと万歳する高橋氏(左から2人目)

 任期満了に伴う桑折町長選は25日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の高橋宣博氏(65)=無所属=が3954票を獲得し、新人で前町議の斉藤謙氏(74)=無所属=に2089票差をつけ4選を果たした。任期は30日から4年。

 12年ぶりとなった選挙戦は、町立醸芳保育所の廃止と民間こども園への移行の是非などを争点に繰り広げられた。高橋氏は役場新庁舎の開庁など3期12年の実績をアピール。東北中央道「相馬福島道路」伊達桑折インターチェンジ周辺への企業誘致による雇用と税収確保などを公約に、町政継続を訴え支持を広げた。

 投票率は60.66%で、前回の73.60%を大幅に下回った。当日有権者数は9757人(男性4718人、女性5039人)。

 当選証書付与式は26日午前9時から、町役場で行われる。

 安定の町政運営支持

 【戦いの跡】現新一騎打ちとなった桑折町長選は、安定した町政運営が支持を得て、現職の高橋宣博氏が4度目の町のかじ取りを任された。

 高橋氏は6月町議会で立候補を表明。「献上桃の郷」の商標を活用した農業所得向上などを公約に掲げた。3期12年の実績と知名度を武器に、全域に張り巡らせた後援会組織を生かし、戦いを終始優位に進めた。大票田の桑折、半田地区をはじめ、幅広い支持を得た。

 現職の多選を批判し、町政刷新を訴えた新人斉藤謙氏は、町議4期の実績とともに、町立保育所の廃止反対などを訴えた。告示直前に出馬を表明し短期決戦で批判票結集を狙ったが、出遅れは挽回できなかった。

 「平成の大合併」で自立の道を選んだ桑折町。少子高齢化や新型コロナウイルスの克服、激甚・頻発化する自然災害への対応など課題は山積する。誰もが住みやすい持続可能な町づくりに向け、高橋氏の手腕が問われる4期目となる。(県北支社・高橋由佳)

◇桑折町長選開票結果(選管最終、敬称略)
当3,954 高橋 宣博 65 無現
 1,865 斉藤  謙 74 無新