福島県知事選、社民は内堀氏支援せず 処理水放出など姿勢考慮

 

 10月13日告示、同30日投開票で行われる知事選を巡り、社民党県連は現職の内堀雅雄氏(58)=2期=を支援しない方針を決めた。社民県連の狩野光昭代表は27日、福島市で開かれた立憲民主党県連や国民民主党県連、県議会会派の県民連合、連合福島の4者とつくる「5者協議会」の会合で方針を伝えた。

 社民県連は各総支部の意見を集約した結果、内堀氏が東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出や、岸田文雄首相が打ち出した原発の新増設を検討する方針に反対する姿勢を示していないとし、支援は困難と判断した。

 5者協のうち社民県連以外の政党・団体は、内堀氏の支援や推薦を既に決めていたが、社民県連が支援しない方針を示したため、5者協の枠組みとしての支援は断念する方針となった。2018年の前回知事選では、社民県連も含めた5者協として内堀氏を支援した。

 非公開で開かれた会合後、連合福島の沢田精一会長は「それぞれの政党・団体の意見を尊重する。一つにまとまるのが理想だが、やむを得ない」と語った。

 沢田氏によると知事選への対応は異なるが、5者協の枠組みは今後も維持するという。