内堀候補・継続必要性訴え、草野候補・批判票獲得に躍起 知事選

 

 第22回知事選は、30日の投開票に向け終盤戦に入った。届け出順にいずれも無所属で、現職の内堀雅雄候補(58)=2期、福島市=と新人の郡山地方労連副議長草野芳明候補(66)=共産推薦、須賀川市=による争い。内堀陣営は2期8年の実績を踏まえた県政継続の必要性を訴え、草野陣営は現県政への批判票や無党派層の支持獲得に躍起だ。

 内堀候補は前半で県内59市町村を一巡。各地域で計60回を超える街頭演説を行い、23日には福島市で大規模な個人演説会を開いた。終盤戦も県内全域を回って地域ごとの実情や課題を訴え、現場主義を実践してきた2期8年の実績を強調。復興・創生や相次ぐ災害への対応など、県政継続の必要性を訴えていく。

 陣営は2018年の前回知事選の得票より約1万票多い66万票の獲得を目標に掲げ「3期目に向け、高い得票によって県民の信任を得たい」としているが、投票率低下を懸念する見方も多く、期日前投票の呼びかけに力を入れていく方針。

 草野陣営も県内をくまなく回り、1日10カ所程度で街頭演説を実施。東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出方針に反対の姿勢を示すほか、県立高校改革計画の見直しなどを訴え、現県政に対する批判票獲得と無党派層への浸透を図ってきた。

 終盤戦は草野候補の出身地である郡山市をはじめ、県内の主要都市を重点に遊説。汚染水の増加防止に向けた広域遮水壁の設置などの処理水対策を訴えていく方針。陣営幹部は「海洋放出方針について関心が高まってきている。具体的な対策を訴え、県民に共感を広げたい」と意気込む。