新人・佐藤氏が当選、高橋氏破る 福島県議補選・郡山市選挙区

 
当選を確実にし、万歳する佐藤氏=30日午後10時15分ごろ、郡山市

 県議補選郡山市選挙区(欠員1)は30日、投票が行われ、即日開票の結果、元郡山市議の会社員佐藤徹哉氏(54)=自民=が会社経営高橋翔氏(34)=諸派=を4万6455票差で破り、初当選を果たした。任期は来年11月19日まで。

 佐藤氏は市議を3期11年務めた経験を強調しながら、子どもたちの教育環境の充実や産業振興などを訴え、支持を集めた。

 投票率は34.72%で、2019年11月の県議選を0.89ポイント下回った。当日有権者数は26万6236人(男性12万9535人、女性13万6701人)。当選証書付与式は11月1日、郡山市の県中地方振興局で行われる。

 政策訴え地道に票上積み

 【戦いの跡】30日に投開票が行われた県議補選郡山市選挙区(欠員1)。新人同士の戦いは佐藤徹哉氏が元市議としての実績や知名度で優位に立ち、初当選を果たした。

 佐藤氏は告示約2カ月前の8月下旬に立候補を表明した。無投票の可能性が高まっていた中、高橋翔氏が知事選で告示日当日に出馬を取りやめ、県議補選への立候補を表明。一転して選挙戦となった。

 佐藤氏は序盤から選挙ムードの低調さに危機感を募らせ、県議補選の周知や投票の呼びかけに苦心した。元同僚市議らの支援も受けながら、市議として培った経験を基に教育環境の充実、コロナ後を見据えた地域活性化などの政策を訴え、地道に票を積み上げた。

 高橋氏は交流サイト(SNS)などを活用して人口減少対策や子育てしやすい環境の整備などを訴えたが、及ばなかった。 (郡山総支社・緑川沙智)

◇県議補選開票結果(選管最終、敬称略) 
当65,987 佐藤 徹哉  54 自新
  19,532 高橋  翔 34 諸新