【データで見る知事選】内堀氏88.2%、全域で支持 新人に大差

 

 【得票分析】57万6221票を集めた内堀雅雄氏は、有効投票総数65万3417票に占める割合(得票率)が約88.2%と新人に大差をつけて3選を決めた。共産を除く、自民、県民連合、公明の県議会各会派が支援を打ち出す「オール与党」が相乗りしたことで、各党の支持層や幅広い年代に支持が浸透したもようだ。県内7地域で見ても、全てで9割前後の得票率を誇り、県内全域で支持を広げた。

 内堀氏の得票率を13市で見ると、田村市が92.2%と最も高く、次いで伊達市91.9%、南相馬市90.4%、白河市90.1%と4市で9割を超えた。13市以外の46町村の合計で見ても、90.4%となった。

 得票率の歴代1位は、2人が立候補した1992(平成4)年の知事選で再選した佐藤栄佐久氏の91.7%。歴代2位は前回の2018年知事選で再選した内堀氏の91.2%だった。

知事選の当選者と得票数、得票率

 50市町村低下 期日前、全投票の45.3%

 【投票率】投票率は42.58%(男性41.41%、女性43.70%)で、過去最低だった2010(平成22)年知事選の42.42%を0.16ポイント上回ったが、過去2番目の低さとなった。50市町村で前回知事選から投票率が低下し、震災と原発事故の被害が深刻な双葉郡8町村でも前回から投票率を下げた。

 投票率の最高は檜枝岐村の84.62%で唯一、80%を超えた。金山町(78.90%)、只見町(78.69%)、三島町(77.85%)と続いた。一方、投票率が最低だったのは今夏、特定復興再生拠点区域(復興拠点)で避難指示が初めて解除された双葉町の32.91%。いわき市34.93%、浪江町34.97%、大熊町35.12%の順で低かった。

 投票率が上昇した9市町村のうち、上昇幅が最も大きかったのは、浅川町の7.98ポイント。町選管は、知事選の期日前投票期間と町長選の投票日が重なったことなどを要因に挙げた。新地町の3.93ポイント、北塩原村の1.69ポイント、本宮市1.33ポイントと続いた。低下幅は、伊達市が6.90ポイントと最大で、二本松市5.15ポイント、磐梯町5.03ポイント、福島市4.45ポイントの順で大きかった。

 期日前投票は29万8630人で過去最多だった前回(28万1175人)から1万7455人増えた。全投票者の45.3%を占めた。

県内選挙の投票率と期日前投票者数の推移