「ふるさと相馬」歌碑帰る 津波で流失、市民団体8年ぶり再建

 
津波で流失した歌碑を再建した渡辺会長(右)らメンバー

 「歌碑が元に戻ることで地元に元気を与えてほしい」。

 東日本大震災で流失し、一時行方不明となった相馬市のご当地ソング「ふるさと相馬」の歌碑が、震災から8年を経て同市の鵜ノ尾岬駐車場に再び建てられ、20日に除幕される。18日までに工事が終わり、再建を担った地元の市民団体「ふるさと相馬を愛する会」のメンバーが現地で歌碑を確認した。

 同曲は市内の景勝地や文化を歌詞に盛り込み、作詞家の相馬詩彦さん(相馬市)と作曲家の大野弘也さん(伊達市梁川町出身)が1987(昭和62)年に制作。同会が2002年に、歌の歌詞にも出てくる鵜ノ尾岬に歌碑を建立した。

 しかし、震災の津波で流され、一時行方不明となった。同会の渡辺満州(まんしゅう)会長(86)らが避難生活の傍ら捜索を続け、約1カ月後に付近で発見。歌碑は泥に埋もれた状態だったが、同様に流された鵜ノ尾岬の百体地蔵尊のうち一体が歌碑を見守るようにそばにあり、発見につながったという。

 当初は再建が困難と判断し、市内の松川浦環境公園に全く新しい歌碑を建てた。しかし、傷ついた歌碑を再建することで復興祈願につながると考え、同会が以前とほぼ同じ場所に再建することにした。

 所々欠けた状態が当時の被害を思い起こさせるが、歌詞の部分は読める状態で残っていた。渡辺会長は「震災被害を風化させることなく、相馬の復興を見守ってほしい」と歌碑を見つめた。

◆20日に再建式典

 再建式典は20日午前10時から現地で行われる。式典、除幕の後、オカリナや創作ダンス、相馬民謡の披露、歌手のさとう宗幸さんらが歌を披露する。松川浦大橋下の漁港から会場までシャトルバスが運行予定。