被災地の今感じて 復興の力強い歩み、Jヴィレッジハーフマラソン

 
地元住民の声援を受けながら「笑ふるタウンならは」を走るランナー

 「自分の目で見て初めて分かる被災地の今があった」。Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)を発着点に15日、初めて開かれたハーフマラソン大会。津波被災地で再整備が進む道路や、帰還した住民の生活を支える商業施設などがコースに組み込まれた。県外から参加したランナーは震災、原発事故から8年9カ月を経た被災地を走りながら、復興の歩みの力強さを肌で感じた。


 Jヴィレッジを出発して約1.5キロ北上すると、太平洋沿いに延びる真新しい県道広野小高線(通称・浜街道)がランナーを迎えた。津波で被災した同線は再整備中で供用開始前だが、県などが「復興が進む姿を見てほしい」とこの大会に限り開放した。

 「今も海岸沿いにはがれきが残っていると思っていたが、きれいに整備されていた」。東京都の会社員の男性(32)は、被災地に対する印象を一変させた。「復興の力強さを感じた」。海沿いの同線を走りながら、浜通りの現状を見つめた。

 折り返し地点となった楢葉町の復興拠点「笑(えみ)ふるタウンならは」や、オフィスビルやホテルが並び新たなまちづくりが進む広野町のJR広野駅周辺では、多くの住民が声援を送り活気を取り戻しつつある姿を発信した。

 宮城県の会社員の女性(34)は「こうした機会がなければ、県外の人はなかなか原発に近い地域に足を運ばないと思う。走る楽しみを味わいながら、被災地の現状を実感できる大会だった」と今後の継続を願った。