大規模カントリーエレベーター新設 浪江の農業再生へ、21年9月完成

 

 浪江町は、コメなど穀類の乾燥、選別、貯蔵などを行う大規模な乾燥調製貯蔵施設「カントリーエレベーター」を苅宿、棚塩の両地区に1施設ずつ新設する。

 東日本大震災、東京電力福島第1原発事故からの農業再生に向け、農家の帰還促進や営農再開を後押しする。設置は町内初で、いずれも来年9月の完成、稼働開始を予定している。

 施設整備により、収穫時の経費負担の軽減や生産労力の効率化を図る。町は19日に開かれる町議会の臨時会で、苅宿の施設に29億7千万円、棚塩の施設に31億9千万円を計上した建築工事の請負契約に関する議案を提出する。

 町によると、施設の貯蔵などの処理能力はいずれも生もみ約2100トンで、作付面積に換算すると水稲約300ヘクタール。総事業費は約70億円で、復興庁の福島再生加速化交付金などを活用する。町は完成後の施設の無償貸与先を検討している。

 町は震災、原発事故の影響で壊れたり、管理ができずに土砂が堆積したりした農業用水路の修繕など、農業再生に向けた事業を進めており、震災前の基幹産業だった1次産業の復興を加速させたい考え。