津波被害から復活のピアノ、奇跡の調べ いわきで音楽会

 
「奇跡のピアノ」を演奏する鈴木さん

 いわき震災伝承みらい館は11日、いわき市薄磯の同館で「奇跡のピアノ」音楽会を開いた。東日本大震災の津波の被害を受けて復活したピアノの調べが来場者を魅了した。

◆震災の記憶忘れないで

 「奇跡のピアノ」は震災前、豊間中にあったグランドピアノ。同市の調律師遠藤洋さんが修復した。当面の間、同館で展示されている。3月に震災から10年を迎えるため、当時の記憶や教訓を思い起こし、防災意識を持ってもらおうと企画。いずれも同市の鈴木国友さん(71)、鍵谷浩子さん(45)、鍵谷さんの長女ほのかさん(14)=豊間中2年=が参加し、1曲ずつ奏でた。

 鈴木さんは震災時、小名浜港東港地区の作業員を船で小名浜港に運び、沖に出て津波をやり過ごした。「自分もピアノも衝撃的な思いをした」と話し、ドビュッシーの「月の光」を弾き、65歳から始めたピアノの腕を披露した。

 鍵谷さんはドビュッシーの「アラベスク第1番」を演奏し、「復活したピアノを弾けて良かった」と話した。ほのかさんは豊間中の校歌を演奏し、「いろいろな人たちに支えてもらい、ありがとうという気持ちで奏でた」と笑顔を見せた。

◆2月の演奏者募集

 いわき震災伝承みらい館は2月11日午後3時から、いわき市薄磯の同館で「奇跡のピアノ」音楽会を開く。演奏者を募集している。

 問い合わせは同館(電話0246・38・4894)へ。