4月から「拡大操業」 相双漁協が名称案、「本格」「通常」は尚早

 

 本格操業に向けて協議を進めている4月以降の本県沖での漁について、相馬双葉漁協は名称を「拡大操業」とする案をまとめた。東日本大震災以前の水準の操業規模に戻すには数年単位の期間を要するため、「本格操業」や「通常操業」は時期尚早とし、移行期間としての位置付けが必要と判断した。24日の県漁連の復興協議会や26日の組合長会議で提案する方針。名称案は相馬双葉漁協の試験操業検討委員会で決めた。

 相馬双葉漁協は、本県沿岸で操業日数や規模を限定して行う試験操業を原発事故翌年の2012(平成24)年6月に開始。その後、徐々に拡大を図ってきたが、水揚げ量は現在も震災前の2割程度にとどまる。

 4月以降は水揚げ日数や漁場の拡大、網数を増やすなどして水揚げ量を増やす方針だが、風評対策や減少した仲買業者数、市場の受け入れ態勢の整備、震災前に行っていた宮城県漁場の利用といった操業海域拡大など課題は山積する。震災以前の水準とするには少なくとも1年以上の期間が必要だとしている。

 こうした状況から、漁業者から「損害を受けている状況は変わらない。本格操業や通常操業の名称では誤解を招く」と懸念の声が上がった。徐々に操業を広げていくことから名称案を拡大操業とした。

 また「常磐もの」と呼ばれる県産海産物の代表格のヒラメについて、試験操業で続けてきた50センチの漁獲サイズの自主規制を、4月以降も資源保護のため維持する考えを固めた。

 県によると、ヒラメは生後3年が経過しなければ十分な量の産卵が見込めないという。震災前の規制は30センチとしていたため、会議では制限を緩和する案も検討されたが、若手漁業者からも「資源保護の観点から産卵が見込めない50センチ未満は保護すべきだ」との意見が多数上がり、漁場を保護する方針とした。今後、県漁連やいわき市漁協と協議して調整を図る。