処理水、4月13日にも閣僚会議 首相と全漁連会長が7日面会

 

 政府は、東京電力福島第1原発で増え続ける放射性物質トリチウムを含む処理水の処分を巡り、早ければ13日にも関係閣僚会議を開催する方向で調整に入った。これに先立ち、菅義偉首相は7日にも処理水の海洋放出に反対する全国漁業協同組合連合会(全漁連)の岸宏会長と面会する予定だ。政府関係者が6日、明らかにした。

 東電は第1原発のタンクで保管できる容量が2022年秋以降に限界に達するとの見通しを示している。放出が決まれば、準備に2年程度かかるとされる。海洋放出には、風評被害を懸念する漁業者が反発。首相が岸会長と面会し理解を得られるかが焦点で、会談の内容次第で関係閣僚会議の日程も前後する可能性がある。首相は国会答弁などで、処分に関し「いつまでも先送りすべきでない。適切な時期に方針を決定したい」と述べてきた。

 加藤勝信官房長官は6日の記者会見で、風評被害対策について「国が前面に立って取り組む必要がある」と強調した。

 処理水の処分方法は政府小委員会が昨年2月、国内外で実績のある海や大気への放出が現実的だと提言。東電は同年3月、海洋放出する場合の素案を示し、放射性物質濃度が法令基準以下になるまで希釈することを盛り込んだ。

 政府は、こうした方針を地元自治体に説明。関係者によると、同年10月下旬にも閣僚会議を開いて海洋放出を正式決定する構えだったが、風評被害対策の具体化や丁寧な情報発信が必要だとして決定を先送りし、関係者への説明や意見交換を重ね検討を続けていた。

 処理水の処分方法を巡り内堀雅雄知事は、具体的な方針に言及していないが、農林水産業や観光業に影響を与えないよう、トリチウムに関する正確な情報発信や具体的な風評対策を踏まえ、慎重に対応方針を検討するよう国に求めている。

 県は今年3月、震災と原発事故の風評・風化対策強化戦略を改定。処理水の取り扱い方針が決定された場合の対策を明記し、風評の拡大に対応する情報発信に加え、国の対策で不足が生じないかを幅広く検証することなどを盛り込んだ。