震災の記憶教訓を子どもたちに 福島・佐倉小で伝承プロジェクト

 
震災や原発事故について理解を深める児童たち

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の教訓や記憶を子どもたちに継承する「震災伝承プロジェクト」は13日、福島市の佐倉小で開かれ、3、4年生約35人が朗読などを通じて震災や原発事故への理解を深めた。

 福島民友新聞社などでつくる「震災伝承プロジェクト実行委員会」の主催。県地域創生総合支援事業(サポート事業)の補助を受け、市内4校で実施している。

 双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館の職員で震災の語り部を務める泉田淳さんが講師を務め、震災や原発事故への思い、発災時の小学生がどう震災を乗り越えてきたかなどを語った。

 また、泉田さんの体験などが原作となっている県外避難した小学生の経験を描いた震災伝承絵本「ぼくのうまれたところ、ふくしま」(福島民友新聞社刊)が朗読され、「絵本に登場する小学生が実際に転校してきたら」との問いについて児童たちが意見を発表した。

 鴫原涼太君(4年)は「生まれる前の震災を身近な問題として感じることができた。災害の怖さを改めて知った」と語った。