震災11年...追悼と復興 いわきでキャンドルナイト&ライトアップ

11日に東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から11年を迎えた浜通りの各市町村では、復興記念行事が行われた。
震災伝承みらい館に1000個のキャンドル
いわき地方振興局といわき市は、同市で復興祈念行事「キャンドルナイトinいわき震災伝承みらい館」を開いた。同館敷地内や近くの薄磯防災緑地に、復興を願うメッセージが記されたキャンドル計千個がともった。
点灯式には、内田広之市長や吾妻嘉博いわき地方振興局長、薄磯、豊間、沼ノ内の各区長らが出席した。会場には薄磯地区の塩屋埼灯台を模したシンボルキャンドルが設置された。
キャンドルには、同市の豊間小中の児童生徒のほか、市民や同館の来館者らがメッセージを寄せた。「あの日を忘れない」「笑顔で頑張れ」などといった言葉が並んだ。
娘2人と訪れた阿部みず穂さん(39)は「震災を知らない娘に実際に起こったことや経験を教えるために来た」と話した。
塩屋埼灯台を模したシンボルキャンドルが設置された会場=いわき震災伝承みらい館
市民が復興への思い メッセージに
県といわき市のラトブは、同店でキャンドルナイトを行い、市民が復興への思いをメッセージやイラストで描いた灯籠を飾った。
「3・11を忘れずに」「復興」「絆」。市民らが今月、ワークショップで作製した灯籠約200個が施設のペデストリアンデッキに並び、描かれたメッセージが光で照らされた。
「幸せに」というメッセージを書いた森田莉萌さん(7)=平一小1年=は「みんなに幸せになってほしい」と願っていた。
復興を願うメッセージなどが描かれた灯籠が並んだキャンドルナイト=ラトブ
追悼と復興をイメージ、煙突ライトアップ
いわき市佐糠町の常磐共同火力勿来発電所は、高さ200メートルの煙突を東日本大震災の犠牲者追悼、復興への明かりをイメージした特別配色で彩った。
デザインを従業員から募り、追悼を紫色、復興への灯を山吹色で表現した。
追悼と復興をイメージした煙突のライトアップ
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