白河・小峰城の北西エリア開放 石垣修復、4月9日に11年ぶり

 
開放する小峰城本丸周辺のエリア

 福島県白河市は4月9日、東日本大震災で石垣が崩落し、立ち入り禁止となっていた小峰城本丸周辺のエリアを11年ぶりに開放する。修復工事の完了に合わせて始める。白河観光物産協会が23日、発表した。

 開放するエリアは、本丸を西側から北側にかけて取り囲む「帯曲輪(おびくるわ)」と呼ばれる場所で、帯曲輪門から矢之門までの約8千平方メートル。震災前まではバラ園として利用され、花が咲く6月ごろに有料開放していた。バラは震災後、撤去された。

 4月9日以降は無料で日中のみ開放する。ベンチや休憩用の建屋も設置される。市の担当者は「帯曲輪の開放により、本丸を取り囲む壮大な石垣を、より多くの人に知ってもらうことができる」と期待した。

 開放が始まる4月9日には小峰城さくらまつり実行委員会が主催する「しらかわ桜ウォーク」の開催が予定されており、清水門前で帯曲輪のオープニングセレモニーが行われる。

 石垣の修復作業に携わった鈴木建設(白河市)の鈴木信也さん(33)は「帯曲輪が開放されることで、白河のシンボルである小峰城を裏側から見ることができる。うれしい」と喜んだ。