大熊の無形文化財「熊川稚児鹿舞」 避難先いわきで踊りつなぐ

 
力強い踊りを披露する踊り手

 熊川稚児鹿舞(ちごししまい)保存会は28日、いわき市暮らしの伝承郷で、大熊町の無形民俗文化財に指定されている伝統芸能「熊川稚児鹿舞」を披露した。

 熊川稚児鹿舞は江戸時代から続く伝統の踊り。東日本大震災前まで、大熊町熊川の諏訪神社で行われる祭事に合わせて奉納していた。東京電力福島第1原発事故後は避難先の同市などに活動の場を移して伝統をつないでいる。

 この日は同保存会に所属する小学2年生~中学2年生の4人が踊り手として出演。20人を超える観客の前で力強く踊った。同保存会の宮本明会長は「今後も踊りをつないでいきたい」と語った。