帰還者の安心確保へ 双葉署出動式、住民と連携し防犯対策強化

 
特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が解除された双葉町で行われた防犯・防災パトロールの出動式 =30日

 双葉町と双葉署は30日、町内の帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が解除されたことを受け、JR双葉駅東口広場で防犯・防災パトロールの出動式を行った。参加者は帰還した住民の安全・安心の確保に向けて決意を新たにした。

 避難指示解除前から同署や浪江消防署に加え、町から委託を受けた民間業者などが24時間体制で町内を巡回し、犯罪の未然防止に努めてきた。今後は帰還する住民とも連携し、防犯対策の強化を図っていく。

 式には県警や消防署、地域のパトロール隊から約40人が出席した。伊沢史朗町長は「避難指示の解除で町民の帰還と居住が本格化することを期待する。双葉を守っていくという自信と自覚を持ち、警戒活動に当たってほしい」と協力を呼びかけた。黒沢毅双葉署長は「帰還者や移住者が安心して暮らせるよう、町と一体となって活動していく」と述べた。

 パトロール隊を代表し、まちづくり会社ふたばプロジェクトの祓川正道事務局次長が出動を報告し、参加者が警戒活動に出発した。