カンニング竹山さん「福島を災害教育拠点に」 双葉・伝承館

 
「福島の人に古里を大切にする心を教えてもらった」と話すカンニング竹山さん=双葉町

 「福島ファン」を公言するお笑い芸人のカンニング竹山さんは11日、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館で同館の高村昇館長と震災から12年の軌跡や福島の未来について意見を交わした。

 竹山さんは福島を訪れるようになった経緯について「震災後の福島を見て、やり場のない怒り、悔しさが込み上げた。自分にできることは何かを考え、何度も足を運ぶことにした」と声を詰まらせながら説明。数々の思い出に触れながら「福島には食べ物や温泉、自然などの魅力がたくさんあることを知った。福島の人に古里を大切にする心を教えてもらった」と述べた。

 今後については「福島を災害教育の拠点にして、日本や世界中から人を呼ぶ材料になれば。映画やドラマの撮影場所にすることで、福島の現状を多くの人に知ってもらうきっかけになるよう自分も貢献したい」と語った。高村館長は「伝承館は複合災害を後世に伝えるミッションを担う。これから増える震災を知らない世代にも広く伝承していきたい」と話した。