「復興を」...仙台で重ねた心 サッカーJ2、いわきFC選手ら

 
試合前にいわきの子どもたちと一緒に黙とうするいわきイレブン

 東日本大震災から12年の節目の翌日に行われたサッカーJ2のいわきFCとベガルタ仙台との一戦は12日、「復興応援試合」と銘打たれ、両チームの選手やサポーターが復興への思いを再確認しながら試合に臨んだ。

 スタジアムの入場ゲートには献花台が設置され、サポーターが震災の犠牲者へ花を手向けた。また、選手入場では招待されたいわき市の子どもたちが、いわきの選手のエスコートキッズを務めた。試合開始前には選手やサポーターが黙とう。試合が始まると静寂から一転、両クラブの選手が熱い戦いを繰り広げた。

 JFAアカデミー福島出身でいわきのMF宮本英治は「復興のシンボルとして戦ってきているし、次の試合も同じ気持ちで戦う。自分たちはそういうチーム」と話し、仙台のMF郷家友太=宮城県多賀城市出身=は「両クラブともサポーターの盛り上がり方がいつもの試合と違った」と振り返った。

 いわきを応援するいわき市の会社員根本和彦さん(59)は「3月11日の翌日に行われる試合は特別。東北のチームの活躍は人々を勇気づける。今後も復興を象徴するチームであり続けてほしい」、仙台サポーターの坂上香里さん(45)は「(これからも)東北同士、熱い試合を繰り広げてほしい」と期待した。