浪江の復興拠点4地区で避難指示解除 帰還困難区域4例目

 
室原地区防災拠点で行われた避難指示解除式=浪江町

 東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域のうち、浪江町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)で31日、避難指示が解除された。復興拠点で住民が居住できるようになったのは葛尾、大熊、双葉の3町村に続き4例目。浪江町は帰還困難区域の面積が約181平方キロと最も広く、町域の8割を占める中、震災から12年を経て帰還困難区域の再生が始まる。

 浪江町は室原地区防災拠点で避難指示解除式を行った。午前10時の解除を迎え、吉田栄光町長は「先人が築いてきた古里を取り戻す大きなスタートを切った。復興拠点から外れた地域の復興も間を空けずに取り組んでいきたい」と決意を語った。双葉署、浪江消防署などと合同パトロールの出動式も行い、警察や消防車両などが次々と出動した。同署は解除を受けて警戒活動を一層強化する。

 解除されたのは約181平方キロのうち室原、末森、津島の3地区の一部に設定された計約6.61平方キロで、このほか国の伝統的工芸品「大堀相馬焼」の保全のため大堀地区の陶芸の杜おおぼりや各窯元なども含まれる。住民登録は31日時点で328世帯879人。昨年9月に始まった準備宿泊には、これまで12世帯22人が参加している。

 原発事故により全町避難した町では、2017年3月末にJR浪江駅周辺など居住制限、避難指示解除準備の各区域で避難指示が解除された。この日は2区域の解除から丸6年の節目でもあり、2月末現在で1964人が暮らす。

 県内6町村に設けられた復興拠点を巡っては葛尾、大熊、双葉の3町村の避難指示が昨年6~8月に解除。富岡町は4月1日、飯舘村は春の大型連休ごろの解除を予定している。