富岡ワイン、成長の願い 町民らブドウ苗木の定植作業

 
苗木を植えるボランティア=1日、富岡町

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興を目指し、富岡町でワイン用ブドウを栽培している一般社団法人とみおかワインドメーヌは1日、同町のJR富岡駅東側のほ場でブドウの苗木の定植作業を行った。町民や県外企業の従業員ら120人を超えるボランティアが参加し、丁寧に苗木を植えた。

 町民有志が2016年にブドウの栽培を始め、以来、同法人を設立するなどして栽培の規模を拡大してきた。今年1月には町産ワインの製造を目指して新会社「ふたばラレス」を設立。来年夏ごろまでに駅北側にワイナリーを整備する計画で、25年4月の開業を目指している。

 2ヘクタールのほ場に、シャルドネとメルロ、リースリング、アルバリーニョの4種類を植えた。春休みを利用して同級生2人と参加したふたば未来学園中2年の長野円花(まどか)さん(13)は「苗木の成長が楽しみ。大人になったらできたワインを飲んでみたい」と語った。同法人の遠藤秀文代表理事は「多くの人に協力してもらい、ありがたい。変化するほ場の景色を楽しんでほしい」と語った。

 定植作業は2日も行う。約80人がボランティアとして参加する予定で、当日参加も可能。午前9時半集合。2日間で4800株の定植を目標としている。問い合わせ、申し込みは同法人(電話080・2847・1115)へ。