葛尾駐在所連絡協議会、10年ぶり活動再開 治安維持へ意見交わす

 
約10年ぶりに活動を再開した協議会

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で活動を休止していた双葉署の葛尾駐在所連絡協議会が26日、約10年ぶりに活動を再開した。葛尾村民会館で再開後初の会合が開かれ、駐在所員と村民が地域の事件事故の未然防止に向けて意見を交わした。

 原発事故による避難指示が2016(平成28)年6月に村の大部分で解除され、駐在所も同4月に業務を再開している。解除から4年余りが経過し、住民帰還が進んだことから活動再開を決めた。

 協議会は駐在所と村民が交流を深め、地域の実態に応じた警察業務により治安維持を図るのが目的。年数回程度の会合のほか、犯罪の予防や解決に関する協力援助、地域情報の交換や協議などの活動を行う。

 会員には村民10人が選任され、会長に松本惇夫さん、副会長に白岩寿喜さんが選ばれた。会合では加藤義規同署浪江分庁舎所長が「葛尾の実情に応じた治安対策を講じていきたい」と協力を求めた。

 討議では、駐在所の柴田学巡査部長が管内の情勢や課題を報告。会員からはウルトラ警察隊による被災地パトロールの継続やなりすまし詐欺被害防止の対策強化を求める意見が上がった。