双葉駅前に町役場・仮設庁舎 22年春住民帰還、職員140人規模

 

 東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難が続く双葉町は30日、2022年春を目標とする住民の帰還開始に合わせ、JR双葉駅東側駅前広場に町役場の仮設庁舎を建設する。いわき市で開かれた町議会全員協議会で町が方針を示した。

 町は22年春に、現在いわき市に置く町役場の中心機能を町内に戻す見通しだ。町役場の中心機能は、同駅に隣接する場所にある現在の役場連絡所ではなく、新たに建設する仮設庁舎が担うことになる。

 町は当初、役場連絡所のある町コミュニティーセンターを全面改修して利用する計画だったが、140人規模の職員を受け入れられるように、仮設庁舎を建設する方針を固めた。

 町によると、仮設庁舎は3階建て。建設費用は約8億円で、町コミュニティーセンターの全面改修費と同規模という。議会スペースの確保も検討している。いわき市にあるいわき事務所での業務は、帰還開始後も当面継続する見通し。

 仮設庁舎の建設が計画されている場所は、敷地面積約3500平方メートルの駅前広場の一角。本年度中に駅前広場の地質調査を実施する予定で、関連経費を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を12月議会に提出する方針。来年度の設計、施工を目指している。