住民と交流、復興課題探る 磐城桜が丘、安達高生が双葉郡視察

 
研修の成果を披露する生徒

 いわき市の磐城桜が丘高と二本松市の安達高の生徒が13日、双葉郡を視察した。東日本大震災、東京電力福島第1原発事故から10年を迎えようとする被災地の現状と本県の復興に向けた課題を見つめた。2校の1~3年生57人が参加。実際に被災地に足を運び、住民と交流しながら復興のヒントを探ろうと、2校合同で企画した。

 生徒たちは全町避難が続く双葉町の双葉南小などを視察したほか、同町の東日本大震災・原子力災害伝承館を訪問。人材育成事業に取り組むNPO法人ハッピーロードネットの西本由美子理事長=広野町=や映像作家の松本淳さん=楢葉町、浜通り13市町村の有志でつくる地域連携団体「HAMADOORI13(はまどおり・サーティーン)」の吉田学代表=大熊町出身=らと交流し、被災地の現状に理解を深めた。研修の集大成として、生徒たちは12班に分かれ、それぞれ復興に向けたアイデアを取りまとめた。「県外の若い世代が足を運びたくなるような話題を生み出す」「いつ起きるか分からない災害に備え、福島の教訓を広く伝えていく」などの決意を披露した。