次代へ伝えよう...震災遺産174件展示 若松で企画展、今年は拡大

 
さまざまな震災遺産が展示されている会場

 東日本大震災以降に収集を開始した「震災遺産」を展示、復興への歩みを振り返る企画展「震災遺産を考える―次の10年へつなぐために」は16日、県立博物館(会津若松市)で開幕する。ひしゃげた道路案内標識など震災遺産174件が展示され、記憶を伝えることの大切さを訴える展示となっている。3月21日まで。

 「震災遺産を考える」は2015(平成27)年度から開かれ6回目。丸10年の節目に合わせて規模を拡大、関連資料の詳細な図録も作成した。震災遺産収集の背景や携わった学芸員の思いなど、新たな視点を加えた展示とした。

 企画展は「東日本大震災を考える」「震災遺産から考えたこと」「震災遺産が伝えること」の3部構成。全町避難で一日限りとなった富岡町の災害対策本部の再現のほか、南相馬市の介護老人保健施設ヨッシーランドの壁紙に残った津波の痕跡、いわき市久之浜地区の復元模型などを展示した。津波で被災したパトカーの一部や、餌がもらえず空腹に耐えかねた牛がかじった牛舎の柱(レプリカ)なども紹介している。

 筑波匡介副主任学芸員は「震災遺産は、今残さないといずれなくなってしまう。震災を自分のこととして捉え、何をすべきか、どう生きるかを対話する場になってほしい」と話した。

 15日は内覧会が開かれ、報道関係者や同館友の会の会員らに公開された。

 関連行事

 ▽映画「Life 生きていく」上映会(2月11日)津波と原発事故がもたらした福島の「知られざる悲しみ」を伝える映画▽アニメーション「無念」(2月28日)浪江町消防団の様子や心情を伝えるアニメーション▽フォーラム「震災遺産を考える 次の10年へつなぐために」(3月6日)▽防災講座「楽しいそなえ」(3月21日)▽見どころ解説会(16日、30日、2月13日、3月11日)※いずれも参加無料、午後1時30分から県立博物館講堂で。先着100人。問い合わせは同博物館(電話0242・28・6000)へ。