福島県題材の写真募りモザイクアート 横浜の3姉妹×ふたば未来高

 
写真を手にモザイクアートへの応募を呼び掛ける(左から)広瀬はるさん、みおさん、まみさん=横浜市

 横浜市に住む中学生、大学生の3姉妹と、ふたば未来学園高(広野町)の社会起業部が東日本大震災から丸10年に合わせ、本県を題材にしたフォトモザイクアートを手掛ける共同プロジェクトを進めている。3姉妹は「写真を通じて福島の良さを一つの形にしたい」と思いを語る。

 モザイクアートは「福興(ふっこう)―絆で繋(つな)がるSTORY(ストーリー)」と銘打ち、複数の写真を組み合わせて一つの絵柄を浮かび上がらせる計画で、千枚を集めるのが目標だ。23日まで写真を募っている。

 横浜市から参加しているのは学習院女子中等科3年の広瀬はるさん(15)、姉で慶大1年のみおさん(19)、同3年のまみさん(21)。2018(平成30)年夏、いわき市出身の父と被災地を訪れた際に、地場産品の販売に協力していたふたば未来の生徒と出会い、同年代が復興に取り組む姿に感銘を受けた。

 それ以来、3人は「自分たちも福島のために力になりたい」と首都圏の協力店で県産品を売り込んだり、本県の観光地を紹介したりして、本県を発信する活動を自主的に続けている。新型コロナウイルス感染拡大で活動が制限される中、ふたば未来の関係者とテレビ会議などを活用して交流を重ね、昨年12月から共同プロジェクトに取り掛かった。

 「首都圏にも福島を応援し、福島へ思いを寄せている人はたくさんいる。みんなの思いをつなぎたい」と話す3人。現在はPRチラシを配ったり、会員制交流サイト(SNS)で情報を発信したりしている。ふたば未来の生徒もプロジェクトの周知に協力し、作品の展示などを担当する予定だ。

 モザイクアート作品は縦1.2メートル、横1.8メートルを計画。3月11日に広野町の防災緑地で開かれる追悼イベントでお披露目し、その後は3月末まで同町の二ツ沼総合公園パークギャラリーに展示。4月以降、首都圏での公開も検討している。

 ネットで写真募集

 募集する写真のテーマは「福島の思い出」「福島の魅力」「伝えたい福島」。写真はインターネット上の専用のページから送り、1人何枚でも応募できる。URLはhttps://form.run/@kizunahukkoproject

 問い合わせはきずな・福興プロジェクト事務局(電子メールhukkokizunaproject@gmail.com)へ。