大熊に追悼碑「希望の灯り」3.11除幕へ 復興願い神戸から分灯

 
大熊町役場新庁舎敷地で除幕される追悼の碑「希望の灯り」の完成イメージ図

 大熊町は、東日本大震災からの復興を願う追悼の碑「希望の灯(あか)り」を同町大川原地区の町役場新庁舎敷地に整備した。

 震災から10年の節目を迎える3月11日午後5時に除幕式を行い、町民ら関係者に披露する。

 「希望の灯り」は阪神大震災の犠牲者の鎮魂を願い、2000(平成12)年1月17日に神戸市中央区に設置されたガス灯。その火はいわき市や南相馬市など全国各地に分灯されており、大熊町は9カ所目となる。

 町は50年までに二酸化炭素排出の実質ゼロを目指す「ゼロカーボン」を宣言しており、光源にはガスではなく発光ダイオード(LED)を使う。事業費は約600万円。追悼の碑には灯りのほか、町民のメッセージを記した碑文も併せて建立する。

 町が22日に記者会見し、発表した。島和広副町長は「復興を成し遂げた神戸の精神を受け継ぎたい。灯りが町民の心をつなぐものとなり、大熊再生を進めていきたい」と述べた。