浪江思う学び集大成 津島小、仮校舎で2月26日から「博物館」

 
展示物の説明をする児童=25日午後、二本松市・津島小

 浪江町の津島小は25日、二本松市・旧下川崎小の仮校舎で、東京電力福島第1原発事故後の郷土学習の成果をまとめた「10年間 ふるさとなみえ博物館」の披露式を行った。26日から一般公開され、児童の古里への思いに触れることができる。

 博物館では2011(平成23)年の浪江小再開後に始まった「ふるさとなみえ科」の取り組みを紹介する。津島小唯一の児童(6年)が館長となり、県立博物館の協力を得ながら1年かけて準備。浪江町への思いを表現した「なみえっ子カルタ」や、町民に元気と感謝を届ける歌「んだげんちょ」の取り組み、大堀相馬焼の作品などを展示した。

 披露式で児童は「博物館には先輩や僕がやってきたことが詰まっている。古里がなくなり悲しむ人を、喜ばせ、元気づけたいという思いを知ってもらえればうれしい」とあいさつした。案内前には二本松家具の板材に大堀相馬焼で作った文字を貼った看板を除幕した。

 津島小は同児童の卒業後休校となり、避難先で開校した仮校舎の幕を閉じる。町教委は博物館を町内に移設して保存する計画。

 一般公開は3月31日まで平日の午前9時~午後4時に行われる。問い合わせは津島小(電話024・567・3970)へ。