「こうあるべきだ」なくす 国際女性会議参加の石山純恵さん
3日に東京都で開かれる政府主催の国際女性会義「WAW!(ワウ!)2022」では、ジェンダー平等の視点で女性活躍の課題を国内外の識者らが議論する。会議の内容を決める有識者会合に地方から初めて参加し、会義でも発言する福島市の石山純恵(すみえ)さん(60)=クリフ社長=に会議への意気込みを聞いた。
―東京会場と、サテライト会場の二本松市会場などを結ぶ特別セッション「女性と地方」では副座長を務める。地方で女性が活躍するために何が必要と考えるか。
「一人だけでもいいので、女性活躍の手本となる『ロールモデル』を作り、『ああなりたい、私にもできそう』という空気を女性たちの中につくることも一つの方法だと思う。『活躍』と言われても、男性同様の働き方しか想像できないために、女性が積極的になれないのではないかと感じている」
―パネリストを務める分科会「女性と防災」ではどんな意見を伝えたいか。
「学術的な話は専門家の方に任せ、私は東日本大震災で自分が体験して感じたことを話したい。当時は女性の視点が足りなさすぎて、いろいろな問題があった。男性も頑張っていたが、小さな子どもを抱えた女性は本当に大変だったと思う。女性の悩みを支えたのは女性たちだったことなどから、防災分野への女性参加の必要性を訴えたい」
―会議はオンラインで配信される。視聴する本県の人々に何を感じてほしいか。
「この会議を『自分ごと』として見てほしい。決して日本や世界で活躍している人たちだけの集まりではない。自分の周りの空気がどうしたら良くなるか、何をすればいいのかを考えるきっかけになればうれしい。女性だけでなく、男性にとっても、今、自分が何をすべきかが見える内容になる」
―ジェンダー平等を実現するために必要なことは。
「教育も何もかも、全てのことがジェンダーにつながっている。共通しているのは『無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)』だ。『女性はこうあるべきだ、女性は自己犠牲しながら子どもを育てるのが美徳』などと決めつけられ、女性は選ぶことさえさせてもらえない。ジェンダー平等は、全ての人がそのままで生きやすいことが理想。そう考える人が少しでも増えれば、社会は変わっていくだろう」
オンラインで配信
国際女性会議は、外務省の特設ページからオンライン視聴できる。
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