石綿被害、国が上告断念 遅延損害金「診断時から」

 

 加藤勝信厚生労働相は11日、アスベスト(石綿)が原因の肺がん患者に、国が支払う損害賠償のうち「遅延損害金」は労災認定時ではなく診断時にさかのぼって請求できるとした9月の福岡高裁判決について、「上告しない」と明らかにした。賠償金の利息に当たる遅延損害金の起算点が争われていた。

 加藤厚労相は、同様の判断を示した9月の神戸、広島両地裁判決への控訴も取り下げると表明。判決が確定していない大阪地裁と別の神戸地裁の判決についてもこれ以上争わない方針とした。

 断念の理由を加藤厚労相は「総合的な判断」と説明した。