1999年に名古屋市西区のアパートで住人の主婦高羽奈美子さん=当時(32)=が殺害された事件で、愛知県警が昨年、事件後に話を聴いた5千人以上の関係者から、捜査を詰め切れていない数百人を抽出して調べを進めたことが2日、西署捜査本部への取材で分かった。推定した犯人の特徴に一致している人物が中心で、殺人容疑で逮捕された同市港区のアルバイト安福久美子容疑者(69)も含まれていた。
容疑者が「事件の際に手にけがをした」との趣旨の供述をしていることも判明。現場には血痕が残り、「女がハンカチで手を押さえていた」との目撃情報などと整合するという。
捜査本部は2日、容疑者を立ち会わせて1日に実施したアパートの現場検証では、部屋への侵入方法や室内での動き、逃走するまでの経緯を確認したと明らかにした。高羽さんが倒れていた場所など現場の状況と、容疑者の説明はおおむね一致したという。捜査本部は2日、安福容疑者を送検し、自宅を家宅捜索した。
捜査本部によると、抽出した数百人は、目撃情報などから推定した人物が中心だった。
