文部科学省の学校基本調査で、大学進学率を算出する際に用いる「18歳人口」の集計から、障害のある生徒が通う特別支援学校の卒業生が除外されていたことが2日、文科省への取材で分かった。松本洋平文科相は同日の閣議後記者会見で「必ずしも適切ではなかった」として、早急に見直す考えを示した。
学校基本調査は国が重要とする「基幹統計」の一つで、学校数や在学者数、卒業後の進路状況などを各学校から聞き取って調べている。大学進学率は1999年度から54年度以降の数値を載せている。
大学進学率は大学入学者数を18歳人口で割って算出。「3年前の中学校卒業者数」を18歳人口とし、小中一貫校や中高一貫校は卒業者に含め、特別支援学校は含めていなかった。
2024年度の学校基本調査では大学進学率を59・1%としていたが、この際用いた18歳人口に特別支援学校中学部の卒業者数を含めた場合は変わる可能性がある。
文科省の担当者は支援学校除外の理由を「特別支援学校では就学猶予によって年齢と学年が一致しないことがある」と説明した。
