来日中の米俳優ジョニー・デップさんと胎児性水俣病患者の坂本しのぶさん(69)が2日、東京都内で面会した。水俣病を題材にした映画にデップさんがかつて主演した縁から実現。坂本さんが「水俣病になりたくてなったわけじゃない。世界の人に分かってほしい。(被害は)終わっていない」と訴えると、デップさんは「どんな形でも支援したい」と応じた。
通訳を介し、15分ほど懇談した2人。熊本県水俣市を訪れるよう切望されたデップさんは、坂本さんの手を握りながら「ぜひ行きたいと思います」と伝えた。坂本さんは「しのぶ」と記された自身の写真、デップさんは「尊敬と愛を込めて」とのメッセージ入りのサイン色紙を互いに贈った。
デップさんは2021年に日本で上映された「MINAMATA ミナマタ」で、水俣病の被害を伝えた写真家の故ユージン・スミスさんを演じた。ユージンさんの元妻アイリーン・美緒子・スミスさん(75)が今回の来日に合わせ、デップさん側に面会を持ちかけた。
