郡山で活用シンポジウム(下) 相沢聡子氏が実践報告

 
新聞活用時間の設定など取り組みを紹介する相沢氏

 気になった記事に意見文

 「教育に新聞を(ニュースペーパー・イン・エデュケーション=NIE)」運動に取り組む県NIE推進協議会が7月15日、郡山市で開いたシンポジウムでは、NIEを積極的に実践している金谷川小(福島市)の相沢聡子教諭と、郡山女子大付高の難波宏彰教務部長から実践例の発表があり、新聞活用時間の設定や「コラム学習」などの取り組みが紹介された。

 図書委員会の児童が図書室に新聞を並べ、多くの児童が新聞を気軽に手に取ることができるよう環境を整えた。

 その結果、各新聞の特徴やレイアウトの違いが分かるようになった。始業前の「きらきらタイム」には、新聞を読んで気になった記事を書き写し、意見文を書く。児童にとって毎週火曜日は新聞を読む日になった。無理のないように取り組ませたが、活動が定着すると書き方の要領をつかみ、短時間で記事をまとめられるようになった。

 授業でも新聞を活用。3年生は総合的な学習や道徳の時間に、記事を使いリオ五輪・パラリンピックのことを調べた。4年生は国語の新聞づくりで活用、さまざまな種類の記事と見出しについて構成や表現の仕方を学んだ。5年生は新聞の読み比べを実践、2人一組で見出しを考えるなどした。

 これらの取り組みで、主体的な児童会活動や新聞記事をもとにした日常会話の増加、教科の学習の深まり、読む力、書く力の向上、社会事象への興味、関心の高まりなどの成果がみられた。