独自の教育モデル構築へ 相馬の小中学校、新読解力試験始まる

 

 相馬市教委が独自の教育モデル構築を目指して導入する「リーディングスキルテスト(RST)」が市内の小中学校で始まった。子どもたちの基礎的な読解力を測る内容で、24日は中村二中の生徒がテストに臨んだ。各学校で試験の分析結果を基に指導方針を決め、授業に反映させる。

 RSTは、主語と述語の関係を把握する「係り受け解析」や、二つの異なる文の意味が同じかを読み解く「同義文判定」など6項目別に子どもの能力を数値化する。

 基礎的読解力向上に向け、市教委が県内市町村で初めてRSTを取り入れ、地域の実情に合わせた「相馬モデル」構築に取り組んでいる。県教委もRSTを活用した教育カリキュラム作りを行っている。

 市教委によると、本年度は市内全小中学校で、小学6年生と全中学生1265人、教職員228人がテストを受ける。「教育のための科学研究所」が作成したテストを使用し、タブレット端末で回答する。

 テストは、回答状況によって出題される問題内容が変化するため、より詳しく読解力を測ることができるという。

 12月~来年2月にかけて、分析結果を踏まえた研修を学校ごとに行い、正答率が低い項目を授業で増やすなど対応を図る。来年度以降は本格的に市の教育カリキュラムに取り入れる方針で、テストの実施や、教育内容への反映といった一連の流れを恒常化させる方針だ。