音楽の楽しさ伝える
放課後の音楽室から、校内に澄んだ歌声を響かせる安達高音楽部。歌う喜びを体全体で感じ、部員たちが日々笑顔で音楽と向き合っている。
これまで混声合唱団として活動を展開してきたが、現在の部員は女子16人。中学時代からの経験者はいるものの、大半が高校から本格的に合唱を始めた。半数を超える9人が3年生だが、部員は学年の壁を越え、切磋琢磨(せっさたくま)しながら個々の音楽性を高め合っている。
顧問の神野藤真砂子教諭は「音楽に対して素直で、自主性を持って取り組む最高の生徒たち」と、ひたむきさと向上心を併せ持った部員を称賛する。
歌は、ソプラノ、メゾソプラノ、アルトの3声合唱。男性がいないため、音の幅の広がりが少ないことを気にするが、女性ならではの”高音の響き”を武器に「音楽の楽しさを伝えたい」と意気込む。ポピュラーから現代曲、ミサ曲のほか、地域で愛される「智恵子抄」などジャンルにこだわらず、幅広い音楽を探究している。
28日には、3年生にとって最後の大きな大会となる全日本合唱コンクール県大会に出場する。約10年遠ざかっている銀賞以上での東北大会出場を目標に掲げ、部員たちの練習にも一層熱が入っている。
コンクール銀賞以上目標
部長の狩野由佳さん(3年) 個性の強い部員が多く、みんなの「個」が重なり合ったときのハーモニーを聴いてもらいたい。部員一丸となって、約10年遠ざかっている銀賞以上を狙います。
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