絵本の魅力を届ける
10人の会員が、絵本の持つメッセージや魅力を十人十色の表現で聞き手に届ける同会の設立は2008(平成20)年。ボランティア活動に興味を抱いていた生徒たちが、家庭科の課題の絵本製作をきっかけに、読み聞かせの愛好会を立ち上げた。
おはなし会は、いわき市総合図書館の「おはなしのへや」や、地域の保育園、障害者施設、文化祭などで開いており、絵本だけでなく、パネルシアターやエプロンシアターなども行う。
同会唯一の男子の野口恭平会長(3年)は、「おはなし会を最後まで楽しんでもらえるよう、練習では読み方や声量、絵本の角度などに気を配る。作品は、子どもたちの年齢に応じた内容のものや、会員の個性、声色などに合った絵本を選んでいる」と話す。構成も、最初は子どもたちが場になじめるような作品、最後は余韻が残るような作品にするなど工夫を凝らしている。
「読み聞かせは一方通行ではなく、聞き手から何かが返ってきて、新しい発見がある」と助川香織副会長(3年)。ほかの会員たちも「1ページごとの子どもたちの反応が楽しい」などと語るように、読み聞かせの魅力はコミュニケーション。会員たちは言葉だけではない、感性のキャッチボールを心から楽しんでいる。
笑顔の感謝がうれしい
会長の野口恭平さん 絵本を読み終わった後に、笑顔で「ありがとう」と言ってもらえるのがうれしい。また、男子は子どもたちのヒーローになれるので、興味がある男子生徒は、ぜひ入会を。
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