「いろいろいろんなからだのほん」 体と個性一人一人違う

 
少年写真新聞社 2090円

 みなさんは、自分の体のことを考えてみたことがありますか? この本は、さまざまな角度から体のことを考えたユニークな絵本です。

 私(わたし)たちは、生まれた時は小さな赤ちゃんです。やがて歯が生え、かみの毛がふえ、はいはいをして、歩けるようになります。骨(ほね)や筋肉(きんにく)が成長すると、体格(たいかく)の違(ちが)いが出てきます。目の色や肌(はだ)の色はさまざまですが、心臓(しんぞう)や目、耳などの器官の働きはほぼ同じです。

 10~14歳(さい)ごろ、男の子はひげが生え、女の子は胸(むね)やお尻(しり)に丸みが出てきます。この時期は、自分は何者なのだろうかと考える、大切な時間でもあるのです。なかには、生まれた時の自分の性別(せいべつ)にしっくりこない人もいます。一人一人、違うのです。ほかにも、病気やけが、年をとり亡(な)くなるまでの過程(かてい)などを通して、命の素晴(すば)らしさを伝えてくれます。体と個性(こせい)は、切りはなせないものだと感じるとともに、自分のことも、誰(だれ)かのことも大切に思える一冊(いっさつ)です。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています