「ブラウンぼうやのとびきりさいこうのひ」 初めての体験いっぱい

 
ロクリン社 1760円

 4歳(さい)のブラウンぼうやは、大きな街の大きなホテルで両親と暮(く)らしています。両親が仕事に行っている間は、メイドのヒルダがぼうやの面倒(めんどう)をみてくれるので寂(さび)しくはありません。それに、ホテルのエレベーターボーイやドアマンたちも、ぼうやの友だちでした。

 ある日、ぼうやは田舎(いなか)にあるヒルダの家に招待(しょうたい)されました。ヒルダに手をひかれ、初めて乗るバス。停留所(ていりゅうじょ)で待っていたのは、なんとおまわりさん! それは、ヒルダの弟でした。

 ヒルダの家では、薪(まき)運びのお手伝いをしたり、家族と一緒(いっしょ)に雪だるまを作ったり、おやつにはヒルダのママと作ったチョコレートケーキをみんなで食べたり、どれもこれも初めてのことばかり。ぼうやは楽しくて仕方ありません。でも、やがて家に帰る時間になり...。

 ヒルダの家族や周りの人々の温(あたた)かく優(やさ)しいまなざしに見守られ、とびきり最高の日を過(す)ごしたブラウンぼうや。ほほえましいお話に添(そ)えられた茶色の素朴(そぼく)な絵も、懐(なつ)かしく温かい。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています