「シェルパのポルパ エベレストにのぼる」 安全な登山のため働く

 
岩波書店 1980円

 「ぼくの名はポルパ、ヒマラヤのふもとで生まれ、ヒマラヤを眺(なが)めて暮(く)らしてきた。シェルパになってヒマラヤの山々に登るため、毎日重い荷物を背負(せお)って世界一高いエベレストまでの道を、行ったり来たり。でも、ぼくが行けるのは氷河(ひょうが)の入り口まで。その先は、特別な技術(ぎじゅつ)や道具が必要なんだ。あー、エベレストに、行きたいなあ」

 そんなポルパにテンジンおじさんが山登りの技術を教え、登山の道具も与(あた)えます。春になり、おじさんとポルパ、他のシェルパたちは、ベースキャンプを整え氷河をこえて、後から来る登山者のために、はしごやロープを準備(じゅんび)しました。さあ、ポルパは8848メートルのエベレスト山頂(さんちょう)に登ることができるでしょうか。

 安全なヒマラヤ登山はシェルパたちの働きなしにはできません。雄大(ゆうだい)なヒマラヤの山々とエベレスト登山の様子が、わかりやすく描(えが)かれていて、読みながらポルパのエベレストへの挑戦(ちょうせん)を応援(おうえん)したくなる絵本です。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています