「雨の日は、いっしょに」 かさ目線の冒険始まる
ぼくは、1年生のハルくんの黄色いかさだよ。雨の日、学校のかさ立ては大混雑(だいこんざつ)。ぼくはそばにいるおりたたみがさのことを、小さくなったり大きくなったりしてすごいなぁと思っていたんだ。だから、おりたたまれるってどんな気持ちか聞いてみたよ。
そうしたら「実は少しきゅうくつ。でも開いた時は最高だよ。だけど、反対向きにそり返っちゃうこともあるんだ」とおしえてくれたよ。とうめいのビニールがさは、おきざりにされたり、別の人にまちがえて持っていかれることもあるんだって。でもちがう人と、いつもとちがう道をいくのもおもしろいんだって。かっこいい~、あこがれちゃうなぁ...。
放課後、ハルくんはかさを持ってかけ出し、ころんでしまいます。放り出されたかさは風にのって空にまいあがり、そこから冒険(ぼうけん)が始まりました。雨の日のちょっといやな気持ちが楽しくなるようなお話です。さし絵のかさたちの顔や姿(すがた)がゆかいです。低学年から。
※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています