みなさんは、「自分は今、何をしているのだろう」「何をするために生まれてきたのかな」と思ったことはありますか？　この本は、作者の長倉さんが、自分の「生きる意味」を探（さが）したいとカメラを手に世界をかけ巡（めぐ）り、答えを見つけるまでを描（えが）いた写真絵本です。

　出会ったのは、アフガニスタンやバルカン半島のコソボで、戦火の中たくましく生きる人々。雪と氷におおわれたグリーンランドや、熱風が吹（ふ）く砂漠（さばく）地帯など、過酷（かこく）な環境（かんきょう）で長い年月をかけて順応（じゅんのう）して生きてきた人々。難民（なんみん）キャンプで育ち、家族を築（きず）いた少女...。みな、それぞれの場所でささやかな「幸せ」を見つけ、それを支（ささ）えに生きているのでした。

　長倉さんは、自分が探している「生きる意味」の答えも、「幸せ」を見つけることかもしれないと気がつきます...。

　生き生きとした子どもたちの表情（ひょうじょう）と、壮大（そうだい）な自然の写真に、長倉さんの言葉が重なり、身近にある幸せに気づかせてくれる一冊（いっさつ）。

　※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています