「7年目のランドセル」 ランドセルは海を越えて、アフガニスタンで始まる新学期

 
国土社 2200円

 日本の小学生が6年間大切に使ったランドセル。卒業式の後、日本から6000キロ離(はな)れた国アフガニスタンで7年目の新学期を迎(むか)えます。使い終わったランドセルをアフガニスタンへ送る活動が2014年から始まり、20万個(こ)を超(こ)えるランドセルが海を渡(わた)りました。

 小学校に通うタルワサちゃんは、ひとみのクリッとした女の子。今日、学校でピンク色のランドセルをもらいました。中には新しい文房具(ぶんぼうぐ)がたくさん入っていて、うれしくて走って家に帰りました。いつも家の手伝いや勉強をしているタルワサちゃんにお母さんは「神様がね、日本からプレゼントが届(とど)くようにしてくださったのね。おめでとう」と言いました。

 何十年も戦争が続き、病院や学校も少なく、ほとんどの地域(ちいき)で電気やガス、水道も整備(せいび)されていないアフガニスタン。日本から贈(おく)られたランドセルを背負(せお)う子どもたちの笑顔が、心に残ります。大人も一緒(いっしょ)に読んでほしい写真絵本です。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています