「4ひきのちいさいおおかみ」 ワクワクドキドキ初の冒険

 
徳間書店 1980円

 ある夜のこと、4匹(ひき)のおおかみの子どもたちが巣穴(すあな)で目を覚ましました。お母さんは食べ物を探(さが)しに出掛(でか)けています。巣穴から顔を出した子どもたちは、お母さんが帰るのを待たなくてはいけないのに、森の香(かお)りに誘(さそ)われ、外へ歩きだしてしまいました。

 夜の森を進むうちに朝になりました。4匹は初めての冒険(ぼうけん)にワクワクドキドキ。湖に映(うつ)る自分たちの姿(すがた)を仲間だと思い水に飛び込(こ)んだり、ハリネズミを食べようとしてとげに刺(さ)されたり。さらに不思議な生き物、実は猟師(りょうし)に出会い、とっさに逃(に)げたりもしました。一日中歩き続けた4匹は疲(つか)れておなかもぺこぺこです。森は暗くなり、4匹はお母さんに会いたくなりました。でも、お母さんの匂(にお)いはしないし、足跡(あしあと)も見つかりません...。

 好奇心(こうきしん)いっぱいの子どもたちの気持ちがよくわかる、ほのぼのとした絵本。ポーランドを代表する絵本作家の絵は表情(ひょうじょう)豊(ゆた)かで、抑(おさ)えた色使いが美しく生き生きとしています。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています