「地球がうみだす土のはなし」 長い年月かけてできた

 
福音館書店 1430円

 地球では大きな木が堂々(どうどう)と立ち、きれいな花がたくさん咲(さ)いて野菜や果物も大きく育ちます。それは土があるからですね。では、どうやって土はこの地球にできたのでしょうか。

 遠い遠い昔、火山の噴火(ふんか)で降(ふ)り積もった火山灰(ばい)や砂粒(すなつぶ)が水に触(ふ)れて「ねん土」になりました。ねん土のすきまの水や空気に、目に見えない小さな微生物(びせいぶつ)がすみ、100分の1ミリ位の大きさのカビ、さらに小さなバクテリアなどの細菌(さいきん)、虫やミミズなどの生きものがすむようになりました。

 そうやってできた土のほんのひと固まりの中に、地球の全ての人間より多い数の小さな生きものがすみ、水と空気と養分が蓄(たくわ)えられ...。そして、命を終えた生きものは再(ふたた)び土に戻(もど)っていきます。土って本当にすごいですね!

 丁寧(ていねい)でやさしい文章と、本物の土のような質感(しつかん)の絵が美しい知識(ちしき)絵本です。何億年という長い年月をかけ土ができるまでを、楽しく分かりやすく教えてくれます。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています