「蛾 姿はかわる 世界の美しい科学絵本シリーズ」 環境に応じ模様を進化

 
化学同人 2090円

 イギリスに生息する白と黒の霜降(しもふ)り模様(もよう)の蛾(が)「オオシモフリエダシャク」。この絵本は、環境(かんきょう)の変化に応(おう)じて模様を進化させてきた蛾の、驚(おどろ)きの生態(せいたい)を描(えが)いています。

 かつて、木が苔(こけ)に覆(おお)われていた自然の中では、黒い模様の蛾は敵(てき)に見つかりやすいため、白と黒の霜降り模様がほとんどでした。ところが、産業が発達し煙(けむり)やススで木が黒くなると、黒い蛾が生き残るようになります。子孫を残すために進化を続けたオオシモフリエダシャクは、50年後には黒い蛾が大半を占(し)めるようになったのです。さらに進化は続きます。人々が空気をきれいにし、木々に緑を戻(もど)す努力をした結果、蛾の模様はどのように変化したと思いますか?

 環境の変化に適応(てきおう)していく小さな生き物のたくましさを、青地と銀箔(ぎんぱく)の美しい絵で神秘的(しんぴてき)に描いた見ごたえのある絵本。他に、森にすむキツネの生と死を分かりやすく描いた同シリーズの「キツネ」もお薦(すす)めです。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています