「ひとがつくったどうぶつの道」 人と動物、ともに生きる
日本にはたくさんの道路があり、中には山を削(けず)り、谷を埋(う)めて作った道路もあります。道路ができることで、人間には便利になりますが、そこに暮(く)らしていた動物たちにとってはどうでしょうか。
多くの車が通るようになったことで、道路の向こうにえさを食べに行こう、仲間に会いに行こうとする動物たちが、車にひかれてしまう事故(じこ)が増(ふ)え続けました。
そこで「動物たちの道を作ろう」と考える人が現(あらわ)れ、道路の下のトンネル型(がた)の道や道路の上の橋型の道、ダムにせき止められた川に魚たちの道も作りました。さて、この本に登場する空飛ぶモモンガのためには、どんな道が作られたのでしょうね。
"人と動物との共生を考える"絵本。作中に描(えが)かれるモモンガのつぶらな瞳(ひとみ)が、「そろそろ人間のためだけに豊(ゆた)かさを求めるのはやめにしませんか」と語りかけている気がします。親子で一緒(いっしょ)に考えてほしい一冊(いっさつ)。
※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています