「屋根に上る」 自分と違う生き方知る

 
学研プラス 1540円

 皓(こう)は有名私立(しりつ)中学の1年生。両親は小さな学習塾(じゅく)を経営(けいえい)しているので、一人で過(す)ごすことが多い。皓は、はしごで自宅(じたく)の屋根に上(のぼ)り、寝(ね)ころがって空を見るのが好きだ。

 ある日、村田さんという70代後半のおじいさんが訪(たず)ねてきて、大工だった祖父(そふ)が作ったはしごの修理(しゅうり)をさせてほしいという。村田さんは祖父の弟子でやはり腕(うで)のいい大工だ。皓は、彼(かれ)から亡(な)き祖父のことや木組みの話などを聞き、「きみはひとりでいる時間がみんなよりちょっと多いだけだ」とも言われる。

 夏休みの8月、皓は村田さんの家で偶然(ぐうぜん)再会(さいかい)した小学校の同級生一樹(いつき)と過ごすうちに、一樹の親子関係、進路の悩(なや)みを知る。一樹の悩みに何か手助けをしたいと思う皓だが...。

 皆(みな)さんも学校の成績(せいせき)、友人や親子関係、進路などさまざまな不安を感じていませんか。いろんな本を読み、自分と違(ちが)う生き方を知るのも不安を和らげる一助となるかもしれません。そんな君におすすめの一冊(いっさつ)。高学年から。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています