「はっこう(発酵)」 ~地球は微生物でいっぱい~ 暮らし支える微生物の力

 
あすなろ書房  2200円

 みなさんは「発酵(はっこう)」という言葉を聞いた時、何を思い浮(う)かべますか? 私(わたし)は、甘酒(あまざけ)やパン、納豆(なっとう)にみそにヨーグルト、他にワインや日本酒など、身近にある「発酵食品」を思い浮かべます。

 発酵とは、空気中や土の中などにいる目に見えないくらい小さな微生物(びせいぶつ)が食べ物に取り付き、その食べ物をおいしくしたり、体に良い成分が増(ふ)えるなど、私たちにとって良い変化をもたらしてくれることを指します。

 地球はカビや酵母、細菌(さいきん)とよばれる微生物であふれていて、種類も数も無限(むげん)だそう。私たちの体の小腸(しょうちょう)や大腸にも千種類以上、数にして100兆個(ちょうこ)、合わせて重さ1キロ以上の腸内細菌が活動し私たちの命を支(ささ)えています。腸内細菌がさまざまなものを食べて増え続け、毎日生み出すガスがおならって、知っていたかな?

 この本は、40億年も前に地球に現(あらわ)れた微生物たちが下水処理(しょり)や染色(せんしょく)なども含(ふく)め、私たちの暮(く)らしの中でどのように働いているのかを紹介(しょうかい)した、親子で楽しめる写真科学絵本です。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています