「だれもしらない小さな家」 古い空き家、何に使う?

 
岩波書店 1430円

 あるところに、大きなマンションにはさまれて建つ小さな家がありました。太りすぎた人や背(せ)が高い人には暮(く)らせない小さな家は、長い間空き家でほこりだらけのボロボロ。しかし、その家に興味(きょうみ)を持っている少女が2人、近くに住むアリスとジェーンです。

 ある日、カギのかかっていないドアから中に入った二人は、「おうちごっこ」を始めます。裏庭(うらにわ)の木箱をテーブルやいすに、家からクッションやおままごとセットを持ち込(こ)んで、お茶会の用意もできました。そんな様子を窓(まど)からのぞくおばあさんが...。手作りクッキーが売れずに困(こま)っているオブライアンさんでした。この家でクッキーを売ればいいんじゃない?と相談がまとまった時、大家さんが怒鳴(どな)り込(こ)んできて...。小さな家はどうなるの?

 あなたの近くにこのお話のような家があったのなら、どうでしょう。隠(かく)れ家にする? 基地(きち)かしら? こんなことがあったらいいな!がつまった夢(ゆめ)の物語。低学年から。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています