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【検証 夏の選択】地方から吹いた逆風/自民(上)

 自民、公明の歴史的な敗北に終わった第21回参院選。新人4人が挑んだ福島選挙区は民主、自民の女性候補2人が初当選を飾ったが、民主は全国的な「追い風」に加え、昨年10月から続く躍進ぶりを象徴するように、自民に13万票の大差をつけて勝利した。参院の与野党逆転を受け、緊迫した国会運営が続く見通しだが、県内各政党は選挙結果を踏まえ、次期総選挙をにらんだ動きに早くも入った。今回の参院選が今後の県政界にどのような影響を与えるのか。県内政党の課題を検証する。
 「2年前の小泉旋風は都市型だったが、今回は地方から風が吹いた」
 投開票から一夜明けた30日、福島市の自民党県連会館で森雅子陣営の選対本部長を務めた加藤貞夫は選挙戦を振り返り、「地方の基礎票となってきた農業、建設業界、特定郵便局などが小泉改革で崩された上に、最近の年金問題や閣僚の失言。ダブルパンチで効いた」と分析した。
 自民は知事選、参院補選と連敗を喫し、県議選でも大幅に議席を減らしたことで、党組織の弱体化を露呈した。このため6月に県連幹事長に就いた橋本克也は今回の参院選を「県連再生をかけた戦い」と位置付け、森のトップ当選を目標に党組織の再構築、友好団体との結束強化を図った。
 県連は得票目標を知事選を上回る40万票に設定。投票率が予想した52%を大きく上回ったため、民主に大きく水をあけられたが37万票余りを獲得、県内市町村の半数近くで得票目標をクリアした。橋本は「トップ当選は達成できなかったが、目的としていた結束を図り、一丸になって取り組む姿勢は実感できた」と成果を強調した。
 しかし、有権者に「政権選択」を迫る次期衆院選を想定した、県連幹部の危機感は強い。「この状況は時間がたてば変わるものではない。今の党の政策が、組織を支える各種団体の理解を得られるか疑問。地方が感じる中央とのギャップは非常に大きい」と声をそろえる。橋本は「中央との溝を埋めるためにも、地方組織が独自の政策で各種団体との連携を図る余地はある」と語る。
 地方の声を反映させるという意味では、国会議員の姿勢を疑問視する声も上がる。幹部の1人は「永田町の感覚ではなく、もっと危機感を抱いてほしい。自分は大丈夫という意識ならば、必ず足元をすくわれる」と警鐘を鳴らす。「県連再生の第一歩はしるせた」と語る橋本だが、課題は山積する。(文中敬称略)
(2007年7月31日 福島民友参院選ニュース)

 
 
 

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